こんにちは!Natural Designのゾウシです🌼
今回はスペパ?なるはやり言葉を発信したくて、ブログを書きました笑。
この30年で、日本の新築戸建ての平均面積が約27㎡も小さくなったのをご存知ですか?
国土交通省の統計によると、1996年には141㎡あった持家の平均床面積が、現在では113㎡まで減少しています。
27㎡といえば、約16畳。つまり、私たちの家から「6畳の部屋が2つと、さらに納戸を1つ分」が失われたのと同じ計算になります。
引用:ニッセイ基礎研究所HP
特に、土地が限られる京都市内のような場所では、この傾向はさらに顕著です。
建築費や土地代の高騰により、「広さ」を求めることが家づくりのゴールではなくなりました。
「でも、狭い家で我慢するのは嫌だ…」
そう感じた方におすすめの言葉が「スペパ(スペースパフォーマンス)」という新しい住まいの価値観です。
これは、限られた面積を最大限に活かし、「小さくても豊かな暮らし」を実現したいというトレンドワードです。
このブログでは、なぜ今「スペパ」が重要なのか、そして明日からの家づくりに活かせる具体的なアイデアまで、分かりやすく解説します。

「スペパ」とは?コストだけじゃない、空間対効果で考える新しい家づくり
「コスパ」はすっかりお馴染みの言葉ですが、これからの家づくりのトレンドワード「スペパ(スペースパフォーマンス)」という視点です。
これは、「限られた床面積で、どれだけ効率的で豊かな暮らしができるか」を測るものさし。
坪単価や平米数といった数字だけでは見えない、暮らしの質を高めるための考え方です。
・廊下などの移動空間を最小限にする
・1つの部屋に2つ以上の役割を持たせる
・収納を生活動線の中に自然に組み込む
こうした工夫で生まれるのは、「無駄がないのに、なぜか豊かさを感じる空間」。コストを抑えつつ満足度を高める、まさにコスパとスペパは家づくりの両輪なのです。
日本の家づくりの歴史に学ぶ「スペパ」の知恵
実はこの「スペパ」的な発想は、決して目新しいものではありません。日本の住宅史は、まさに「限られた空間をいかに使いこなすか」という工夫の連続でした。
田の字プランと回遊性の知恵
江戸から昭和初期の町家や農家で主流だったのが「田の字プラン」。4つの部屋を田の字型に配置し、襖を開ければ大広間に、閉めれば個室になる抜群の柔軟性が特徴でした。
現代の注文住宅で人気の「回遊動線」も、この発想の延長線上にあります。
家の中をぐるっと回遊できる間取りは、移動をスムーズにするだけでなく、空間に広がりと使いやすさをもたらします。
明治以降の「客間文化」
西洋文化の影響で生まれた「客間(応接間)」ですが、実際に使われるのは年に数回。ほとんど使わない空間は、まさにスペパが低い代表例でした。
現代の家づくりでは、こうした非日常の空間をそぎ落とし、毎日の暮らしに直結するリビングやダイニングにコストと面積を集中させる傾向にあります。
「とりあえずの和室」から「使える畳コーナー」へ
「客間としてとりあえず和室を一部屋」という考え方も今や昔。独立した和室に代わって主流になっているのが、リビング横の「畳コーナー」や「小上がり」です。
子どもの遊び場、アイロンがけのスペース、来客用の寝室など、最小限の面積で多用途に活躍するこの空間は、まさにスペパのお手本と言えるでしょう。
【雑学コラム】実は昔の日本家屋に廊下は無かった?
もともと日本の家は、部屋同士を直接つなぐか、縁側を通路として使うのが当たり前でした。
しかし戦後、核家族化が進みプライバシーが重視されるようになると、各部屋を独立させるための「廊下」が急増します。
一時は「廊下のある家=近代的」とされましたが、現代では移動のためだけに面積を使う非効率さが見直され、再び「廊下を最小限にする設計」へと回帰しています。
注文住宅で「スペパ」を高める5つの具体例
設計段階でスペパを高めるための代表的なアイデアを5つご紹介します。
1. 廊下をなくし「ホール」にする
2. 一室二役で空間をシェアする
3. 「高さ」を有効活用する(ロフトや小屋裏収納)
4. 「スキマ」を価値に変える造作収納(ニッチ・階段下など)
5. 可動間仕切りで将来に備える
スペパ向上は節約だけじゃない!「無駄のない贅沢」という価値観
スペパを追求することは、「狭い家で我慢する」こととは全く違います。
むしろ、「小さな家でも大きな満足を得る」ための積極的な工夫なのです。
効率的な間取りは冷暖房効率を高めて光熱費を削減し、掃除の手間を減らして家事の時短にも繋がります。
そして何より、無駄をそぎ落とした先にあるのは「暮らしの質」という本質的な豊かさ。短い動線で家事が完結する快適さ、自然と家族がリビングに集まる心地よさ──それこそがスペパ住宅がもたらす最大の贅沢です。
まとめ:これからの家づくりは「広さ」より「活かし方」
「コスパ×スペパ住宅」という言葉は新しいですが、その本質は、日本の家づくりが古くから大切にしてきた「効率性」と「柔軟性」の考えそのものです。
タイトルにある27という数字の秘密という言葉の伏線を回収してみようかと思います。
ポイントは冒頭に述べた新築戸建て住宅の床面積の減少にあります。
確かにこの30年間、床面積は減少傾向にあることは事実なのですが、戦後からバブル期までに日本の住宅の床面積が急激に増加していたという事実があります。
結局のところ、冒頭の新築戸建て住宅の床面積の減少という書き出しは事実ではあるものの、統計の一部切り取りに過ぎないわけです。
また、大家族から核家族、そして少子化の進む現在では、床面積の安易な比較はできないともいえるわけです。
つまり、27という数字の秘密はそれを減少ととらえるか、一時的な増減に過ぎないのかという、ちょっとした問題提起として書いてみたのです笑。
これからの家づくりでは、面積の広さを基準にするのではなく「空間をどう賢く活かすか」が豊かさの基準になります。
無駄をそぎ落とし、家族が集う空間や日々の家事動線といった「暮らしの芯」にこそ贅を込める──そんな住まいこそが、次の時代のスタンダードになっていくでしょう。
「わが家だったら、どんな活かし方ができる?」
👉 無料で“暮らしの芯”を見つける家づくり相談をする

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【 京都市の工務店 Natural Design(株)合田工務店 】
Natural Designは、家づくりの夢を実現するための最良のパートナーとなることをお約束いたします。
新築注文住宅やリフォームに関するご相談は、ぜひ弊社までお気軽にお寄せください。
住宅の専門家として、心を込めてサポートさせていただきます。
スタッフブログでは、Natural Designの活動報告や、家づくりのお得情報など、定期的にアップしております。
「知りたい情報」や「ブログの中でさらに詳しく知りたい情報」などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
<施工対応エリア>
■京都エリア
京都市・亀岡市・南丹市・向日市・長岡京市・宇治市・八幡市・城陽市・大山崎町・久御山町
■滋賀エリア
大津市、草津市
※お引き渡し後のアフター点検を円滑におこなうために、
車で1時間圏内を主な施工エリアとしております。
【建て替えや狭小地の施工も対応可能】
※上記エリア以外につきましては、直接弊社までご確認ください。




