
こんにちは、Natural Designのゾウシです。
今回は素材や設備、また間取りという視点から、子どもと暮らす注文住宅の重要なポイントをご紹介していきます。
1.はじめに
2.自然素材と空気質にこだわる
無垢床で健やかな暮らし
第一種換気システムで清浄な空気を
3.衛生的で機能的な設備
玄関の洗面台で清潔さをキープ
食洗器で時短と衛生管理
4.成長に合わせた空間づくり
多くても困らない収納計画
子ども部屋の可変性
5.【応用編】収納について
①収納の効率性と適切な割合
②効率的な収納の種類とトレンド
③文化としての収納
④これからの間取りと収納の在り方
6.まとめ
1.はじめに
子どもは高校や、大学、また就職を機に実家を離れるケースが多く、その将来のことを勘案すると実質の使用期間はおおよそ20年ほどであり、なおかつ子ども部屋を使用するのは小学高学年~高校までの10年ほどです。
そうした実態から最近では共有スペースのリビングやダイニングなどの空間を優先するケースが増えています。
この流れは家族のコミュニケーションが活発になるメリットもあり、今後も大きなトレンドとなっていきそうです。
子育て世帯の方は住宅を検討する際に、子育ての観点から家づくりを考えることもあるかと思います。子育てをベースに、家族みんなが健康で快適に過ごせる住まいづくりにはいくつかのポイントがあるのです。
2.自然素材と空気質にこだわる
無垢床で健やかな暮らし
子どもの健康を考えるなら、無垢床がおすすめです。天然素材の温かみある触感は、子どもの感性を育み、裸足で歩くことは神経を発達させ、バランス感覚を養うことにつながります。
また無垢材をはじめとした天然素材を多く使用した住宅の住み心地の良さは家族全員に恩恵を授けてくれます。
しかし予算に限りがあり、どうしてもコストカットが必要な場合には天然木を表面に使用した複合フローリングといった製品も存在するので、間取りを検討する際には参考にしてみてください。
※床材は樹種や表面の保護塗料などによって手触りや暖かみが異なるので、設計担当に相談してサンプルを触ってみることが重要です。
また見学会やサンプル請求など、実際に手に触れることにより理解が深まります。
設備として床暖房を設置する際には専用の無垢材でないといけない場合が多く(木が熱の変化で反ってしまう)、専用の床材は高価になるので、複合フローリングを選択される場合があります。
Natural Designでは床下を含めた家全体を換気する第一種換気のシステムを採用しており、この換気では熱交換器と呼ばれるものを設置するのですが、家全体を穏やかに室温調整するので床材の制約がほとんどありません。
第一種換気システムで清浄な空気を
高気密・高断熱を実現した住宅には、適切な換気が不可欠です。第一種換気システムは、新鮮な外気をフィルターを通して取り入れながら、室内の汚れた空気を排出します。
またフィルターによって花粉や黄砂などを室内に取り込む心配もなくなるため常に稼働させることができます。
そこに熱交換器を設置することで、床暖房に比べ低いランニングコストで家全体の室温を管理することができます。家の室温が低いとさまざまなアレルギーなどの疾患の症状が重くなることもあるようです。
(参考:高断熱が健康を守る)
もちろんそれぞれの暮らし方があり、注文住宅は建てかたを自由自在に工夫できる点が何よりですので、比較検討される際に頭の片隅の選択肢として。ご活用ください。
Natural Designの住宅性能はこちらから
3.衛生的で機能的な設備
玄関の洗面台で清潔さをキープ
玄関に洗面台を設置することで、外出先から帰ってきたときにすぐに手を洗えるので子どもの衛生習慣を育てる重要なポイントになります。
子どもは泥だらけになるまで遊んでも、玄関のそばで汚れを落とすことが身につきやすい環境です。特に子どもが媒介者となって一家全員が病気になることが多く、コロナ渦を機にこういった洗面台の設置がニュースタンダードとなりつつあります。親としても衛生的な安心な場所づくりとして考えておきたいアイデアです。
また外出の際には化粧や髪を整えるスペースとしても活用できます。家族のなかに朝シャワーを浴びる習慣がある人がいる場合には、洗面所が2つに分散していると、お互い気兼ねなく生活することができます。
食洗器で時短と衛生管理
忙しい子育て世代には、食洗器が大きな味方になります。時短に貢献し、ほかの雑事に手を回したり、自分の余暇をつくることができます。そして子どもとの時間は何物にも代えがたい瞬間であると思いますので、食洗器に家事の一部をゆだねるという方法を一度検討するだけの値打ちはあるのだと思います。
食洗器の特徴としてとして手洗いよりも高温で洗浄できるため、衛生的である点もメリットです。特に小さなお子様がいる家庭では衛生面を重視されるケースが多いので、そういった観点からもおすすめできる設備になります。
4.成長に合わせた空間づくり
多くても困らない収納計画
子どもがいると物が増えがちになることがあります。どの部屋にも気を配り、収納スペースを確保することが大切となります。間取りを収納という視点から、家全体の計画として収納を考えていく必要があります。
また、子ども成長に合わせて収納の使い方を変えられる柔軟な設計も合わせて重要になります。共用スペースが増えている話は先ほどしましたが、例えば子ども部屋に収納スペースを多くとることは、子どもが巣立った後に大きなデッドスペースとなります。
確かに子ども部屋の収納を使わないものの物置として使用できるのですが、上手な収納を行う点では生活の動線とリンクした収納が大切となり、キッチンの隣にパントリー、玄関の隣にシューズクローク、また洗面室(洗濯機)の隣にウォークインクローゼットといったように部屋の役割に応じたスペースを確保するということがトレンドとなりつつあります。
つまり事前の計画でどの収納に何を入れるのかを明確にし、家全体での使い勝手の最適化が進んでいます。かつて各部屋にあったクローゼットはウォークインクローゼットとして一部統合され共用スペースとして機能することとなりました。
子ども部屋の可変性
子どもの成長に合わせて間仕切りできる子ども部屋の設計は、長期的な視点で重要です。将来的に部屋を分けられるよう、間仕切り壁を追加すること、あるいは取り払うことを視野に入れながら間取りを決定します。
Natural Designでは2つの子ども部屋の間仕切りをない状態で完成とし、小さな子どもがのびのびと遊べるスペースとしています。
また成長が進むにつれ、部屋を分割できるようにそれぞれの部屋にコンセントやスイッチを設置しています。大きくなった子どもの状況に応じて部屋に可変性をもたせています。
さらに先述の通り、多くの収納を共有スペースに付属させているので子ども部屋自体にはハンガーラックと最低限の収納スペースとしています。このスペースの使い方もさまざまで、ロールスクリーンを付けて隠す、あるいは少し服をかけて部屋のスペースを広く使うなどの工夫の仕方があります。
ここまで子育てに必要となる注文住宅のあれこれをまとめてまいりました。
そしてこれまでの内容からマイホームの形が少しづつ変容してきたことが明らかとなりました。子育てのための住まいを考えることは子どもに自分専用の部屋をつくってあげることという概念が、今では家族全員にとって最も快適で効果的な間取りが理想であるといったものへと少しづつ移り変わっています。
そこで応用編として、間取りの決定に関わる最重要事項のひとつである収納の重要性と効率性について考えていこうかと思います!
収納に関する計画がきちんとできれば、さまざまな間取りに対しての要望もスムーズに実現することができます。
5.【応用編】収納について
①収納の効率性と適切な割合
収納の効率性は、単に広さだけでなく、使いやすさが重要です。
積水ハウスの研究によると、収納スペースの満足度は延べ床面積の14%で頭打ちになることが判明しています。
(参考:住めば住むほど幸せ住まいコラム)
つまり、収納量を増やすだけでは問題は解決せず、使いやすさを考慮した設計が必要です。
一般的に、注文住宅の収納スペースは全体の15%前後が適当とされています。30坪(100m²)の家の場合、約4.5坪(14.8m²)の収納スペースが必要となります。
ただし、家族構成やライフスタイルによって必要な収納量は変わるため、個々のニーズに合わせた計画が重要です。
②効率的な収納の種類とトレンド
直結型ウォークインクローゼット:大容量の収納が可能で、寝室や洗面室に直結させて動線を明確に。
パントリー:食材や調理器具を使ってすぐ戻せる、ダイニングから見えなくしてスッキリ。
シューズクローク:玄関近くに設置し、靴や外出用品をまとめて整理できます。
書斎コーナー:専用エリアは一見無駄に思えますが、行動が明確なので収納が乱雑になりにくいです。
収納を効果的に活用するには、「指定席」と「隠れ家」の考え方が有効です。
頻繁に使う物は取り出しやすい「指定席」に、使用頻度の低い物は「隠れ家」に収納することで、整理整頓が容易になります。
これらの部屋と収納には明確な目的が設定されているという共通項があります。~をするためのこの部屋があり、そのためにはこれくらいの収納が必要であるという、言葉にするとなんだか冷徹な計画によって快適な暮らしが実現するのです。
収納のトレンドから間取り全体のトレンドの変化を見受けることができます。かつてはLDKに加え、家族それぞれに部屋が与えらるのがステータスであり、夢だった時代です。
しかし、最近では子ども部屋は最小限にし、家族で共有できる書斎コーナー、洗面室裏に衣類収納といった共有使用の部分を拡大することで、子どもが巣立った後も室内の余剰空間を最小限とすることができます。またこのことは先述の指定席と隠れ家の話にもつながります。
さらに可能性の話として、リセールバリューにおいても個人的な部屋の専有面積が少ないほど汎用性が高い住宅になるので得をすることがあるかもしれません。
③文化としての収納
京都の伝統的な町家では、限られた空間を最大限に活用する知恵が詰まっています。例えば箱階段や床の間、さらには天井裏収納や土蔵など、生活空間と収納空間を巧みに融合させています。
また、その時代の住宅にはひとりのための部屋はほとんど存在せず、家全体から効率的に収納を設定し、間取りが自ずと決定するというものでした。
時代は流れ高度経済成長期には夢のマイホームといった新築信仰が広まり、自分だけの部屋を持つことに皆憧れを抱きました。先述した子どものための部屋も与えられはじめました。そして現在ではトレンドに乗った注文住宅が続々と共有スペースを充実させ、個人の部屋を必要最小限へとする方向となり、反対に建売住宅などではこれまでのベーシックな間取りが定番化するという不思議な状態にあります。
かつて共用のみで可変的な間取り(ふすまや障子)だった住宅は、西洋文化の流入や経済の急速な発展、また戦後の家不足などが絡み合って夢のマイホームという形へと結実し、そして現在ではその形が最適化の観点から変容を遂げている最中となります。
④これからの間取りと収納の在り方
これまでの話から、今後の間取りと収納に欠かせない具体的な収納のポイントをまとめていきます。
動線を考慮した配置
各部屋の用途を明確にし、それに必要な収納を設定。そのボリュームをもとにして最適な動線計画を行います。
また、注文住宅では間取りは無限大の選択肢が存在するので、迷った場合は自分のこれまでの部屋を想像し、その経験に基づいて計画することが大切です。赤裸々にこれまでの暮らしを担当者に打ち明けましょう。
収納効率の重視
単に広さだけでなく、使いやすさを重視した設計が重要です。棚の高さや奥行き、可動式の収納など、細かな工夫が求められます。欲張りたくなる気持ちを抑え、適切な量の収納とすることでデッドスペースを軽減し、モノが増えすぎるのを防ぎます。
将来を見据えた計画
現在の収納量だけでなく、将来的に増える可能性のある物品も考慮して計画することが大切です。
家族の成長に応じて使えるスペースにも変化が生じるので構成人数の変化にも注意しましょう。
6.まとめ
これらのポイントは子どもの健やかな成長を支える住まいの一助となればと思います。
ここまで解説を述べてきたわけですが、子育てと同様に、家づくりも十人十色で正解のない世界です。家族の夢が膨らむ、唯一無二の素敵な住まいづくりを楽しんでほしいと思います!
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