こんにちは。ナチュラルデザインの合田太一です。
「住宅ローンは年収の何倍まで借りられます」
というフレーズを、広告やチラシで一度は目にしたことはありませんか。
この”借りられる倍率”が、いつのまにか”借りてもいい額”として
受け取られているケース、じつはとても多いんです。
でも、金融機関が審査で示す上限と、
ご家族が安心して返せる額はまったく別の話。
この記事では、そのふたつの違いを整理しながら、
後悔しない住宅ローンの考え方をお伝えします。

この記事でお伝えする事
• 借りられる額と返せる額の決定的な違い
• 年収倍率だけでは見えない家計のリスク
• 無理のない返済計画の考え方が理解できる
• ライフイベントを見越した資金設計の視点
• 資金セミナーで何が整理できるかがわかる
銀行が示す「借入上限」は、家計の安全を保証しない——その理由

住宅ローンの審査では、金融機関が
「この方にいくらまで貸せるか」を判断します。
判断の軸になるのが「返済負担率」で、
年収に占める年間返済額の割合が
基準を超えないかどうかで借入上限が決まります。
フラット35では年収400万円以上の場合、
この返済負担率の上限が35%と定められており、
年収500万円なら3,500〜4,000万円程度が借入可能な目安となるケースもあります。
ただし大切なのは、この数字はあくまで
「貸せる可能性のある上限」だということです。
金融機関は、ご家族の毎月の生活費や教育費・老後資金といった部分を
審査に細かく反映しているわけではありません。
収入と既存の借入をもとに算出された数字です。
「年収の7倍」という目安の落とし穴
「年収の7倍まで借りられる」と聞いて安心される方もいますが、
年収が同じでも子どもの人数、習い事の費用、車のローン、
日々の生活水準によって、家計の実態はご家庭ごとに大きく変わります。
借りられる額の上限は、暮らしの豊かさを保証するものではありません。
月収40万でも「住宅ローンに使える余裕」は意外と少ない——家計逆算のリアル

「返せる額」を考えるうえで大切なのは、
月々の収入と支出の実態から、返済に回せる金額を先に把握しておくことです。
たとえば月収40万円の世帯でも、
保育料・保険料・車のローンなどを差し引くと、
住宅ローンに使える余裕は思いのほか少ないことがあります。
さらに家を建てた後には固定資産税やメンテナンス費用も加わります。
こうしたランニングコストも含めて考えると、「本当に返せる額」がはっきりしてきます。
よくある勘違いとして、「審査に通ったから大丈夫」
と感じてしまうことがあります。
審査通過はスタートラインに立てたというだけで、
家計の安全を保証するものではありません。
「貸してもらえる=返せる」ではない、という点は意外と見落とされがちです。
家計に余白を残す返済設計
返済計画を立てる際は、ギリギリ払える金額に設定するのではなく、
収入が一時的に減ったときや教育費がかさんだときでも
生活が回る余白を残しておくことが大切です。
この余白があるかどうかが、
住宅ローンを「生活を守る仕組み」にするかどうかを左右します。
共働き世帯が73.7%の時代——「一馬力」と「二馬力」で変わる住宅ローンの正解

総務省「労働力調査(2025年平均)」によると、
夫婦のいる世帯の約73.7%が共働き世帯です。
以前は単身でローンを組むケースが一般的でしたが、
ふたりの収入を合わせる形での審査が現実的な選択肢になったことで、
20代のご夫婦がマイホームを検討するケースも珍しくなくなりました。
ただし「借りられる枠が広がった=すぐに購入すべき」ということではありません。
共働きの場合は、育児休業や転職などで、
一方の収入が変わる可能性も視野に入れておく必要があります。
大切なのは「今の収入で借りられるか」ではなく、
「ライフスタイルが変わっても、無理なく返し続けられるか」という視点です。
単身でのご購入を考えている方でも、
準備状況や収入見通しによっては十分に実現できる形があります。
同じ世帯収入でも暮らし方や家族の状況が違えば、
最適な購入方法は変わります。
ご自身のペースで、安心できる形を考えましょう。
5年後に気づいても遅い——「審査額で組んだローン」が家族の選択肢を削る

審査に通る額と返せる額の差は、建てた直後には見えにくいものです。
5年、10年と経つうちに、その差は家族の日常の選択肢に響いてきます。
「あのとき少し返済額を抑えておけばよかった」という後悔は、
住宅ローンの組み方ひとつで、かなりの部分が防げます。
家を建てる前に確認すべき5項目——見落とすと返済計画が崩れるリスト
家を建てる前に押さえておきたい確認項目をまとめました。
ご家族の暮らしの流れと照らし合わせながら確認してみてください。
| 確認項目 | チェックのポイント |
|---|---|
| 月々の返済額 | 手取りの20〜25%程度が一般的な目安(収入水準によって異なる) |
| ボーナス返済 | 不確実な収入に頼りすぎない計画を組む |
| 教育費の時期 | 中学〜大学進学期は家計への負荷が特に大きくなる |
| 老後資金 | ローン完済後も貯蓄できる余力を確保しておく |
| 予備費 | メンテナンスや急な出費に備えた積み立てを計画する |

ひとつ補足すると、表中の「20〜25%」は手取りベースの参考値です。
金融機関の審査は額面年収の30〜35%を上限としており、
この数字とは別概念になります。
たとえば世帯年収400万円と1,000万円では、
住宅費に回せる実質的な余裕はまったく異なります。
収入に余裕があるご家庭では、この割合にこだわらず考えることも十分あります。
大切なのは、返済後も日々の暮らしが無理なく続けられるかどうかです。
どれも「今だけ」ではなく、「これから先の暮らし」を前提においた視点です。
将来を見通した資金計画が、後悔のない家づくりへの近道です。
なぜナチュラルデザインは「借入可能額」ではなく「総予算」から家づくりを始めるのか

ナチュラルデザインでは、お客様の建てた後の暮らしを大切に考えています。
収入の金額だけでなく、ライフスタイルや家族構成、
将来のライフイベントなど、さまざまなご状況を丁寧にお聞きしたうえで総予算を算出しています。
そして、その総予算の枠の中でお客様のご希望を最大限に叶えられるよう、
設計・コーディネート・その他スタッフが一丸となってご提案しています。
「借りられる額」を起点にするのではなく、
「建てた後も豊かに暮らせるか」を起点にした資金の組み立て方。
資金に不安を持たれていた方からも
「最初に予算の全体像を整理してもらえたことで、安心して進められた」というお声をいただくことがありますが、そのたびに資金計画の大切さを実感し、しっかり伝わったと胸をなでおろします。
【まとめ】住宅ローンは「返せる額」を軸に決めることが、暮らしを守る

住宅ローンの審査に通る額と、返せる額は異なります。
借入上限は銀行が年収と返済負担率をもとに算出するものであり、
ご家族の生活実態や将来の支出は含まれません。
家計全体を見渡した「返せる額」を先に決め、
その範囲内で家づくりを進めることが大切です。
• 借入審査は額面年収の30〜35%が上限基準のため、手取りベースの生活費は反映されないから
• 単身・共働きなど世帯の形によって最適な組み方が異なり、一概には決められないから
• 「返せる額」から逆算して家づくりを進めると、長く安心して住み続けられるから
資金の全体像を整理してから家づくりを進めることが、
後悔のない選択につながります。
ナチュラルデザインでは、「建てた後も安心して暮らせるか」
を一緒に考える「資金セミナー」を実施しています。
単身・共働きどちらのご家庭も、住宅ローンの組み方やライフプランとの整合性をそれぞれのご状況に合わせて整理できる場です。
「自分たちにはどんな組み方が合っているんだろう?」
と感じている方こそ、ぜひ一度ご参加ください。
まずはお気軽にお問い合わせください。
<ナチュラルデザインの施工エリア
ナチュラルデザインでは、京都市を中心に、亀岡市、南丹市、向日市、長岡京市、宇治市、八幡市、城陽市、大山崎町、久御山町を主な施工エリアとしております。事務所から車で1時間圏内をエリアとすることで、暮らしの中で何かあった時も迅速に対応できる体制を整えています。
土地探しから設計、建築、そしてアフターメンテナンスまで、一貫してサポートできる体制がございます。景観条例に関する疑問や、土地購入前のご相談も承っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。「建てて終わり」ではなく、住まいの成長を一緒に見守れるような、地域に根ざしたパートナーでありたいと考えています。
※上記エリア以外につきましては、弊社担当までご確認ください。
